「ピジョット、ツバメ返し!」
『ピジョーット!』
翼を羽ばたかせ、宙を舞うピジョットの姿がとても雄々しい。
そして、そのピジョットに的確な指示を出すのは、私の恋人、ハヤトさん。
そのツバメ返しは、華麗に決まった。
勝負は、ハヤトさんの勝ち。
バトルが終わって、私はすぐハヤトさんの元に駆け寄った。
「ハヤトさん、お疲れ様です!」
「ああ。ありがとう、コトネ」
水とタオルを渡すと、嬉しそうに笑いかけてくれるハヤトさんが大好きで。
「次もバトルですか?」
「ああ。次のバトルで今日はお終いだ。…なぁ、コトネ。
ジムが終わったら、一緒に空飛ばないか?」
「はい!　喜んで!」
雲を切り裂いて、空を舞う。その姿はとても凛々しく、儚い存在。

完

……何か、ごめんなさい。

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お前を守るから。

ある日彼は、私にそう言ってくれた。
真剣な眼差しで、私を抱き締めて。
なら私は、貴方を守るから。
それが、私のお返し。でも、私は守られてばかり。

「デンジ」
「ん?」
「…好きよ。デンジが好き」
「ああ、お前を愛してる」

こうして、互いに告げる愛の言葉も、もう言い慣れた。
初めはとても恥ずかしかった。自分で言うのも、デンジに言われる事も。
だって、デンジは恥ずかしい事をさらりと真顔で言うから。
でも、そのお蔭でデンジが私の事を大切にしてくれているって言う事がすぐに分かる。
波の音が聞こえる町の中で、私達はただただ、未来の事を話しあっていた。

完
 

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